※ネタバレしておりますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
キャラクター感想
浅木 詠一郎(CV:森川智之)
ちゆきの大学の講師で人気脚本家。
紳士的で大人の余裕を醸し出すのが魅力です。
映画の合宿中では、ちゆきの母親が脚本を書いたドラマについて、彼女の母親が浅木先生の父親の弟子だと判明します。
ちゆきにとっては、もしかしたら浅木先生が実の兄かもしれないと、気が気でない…。
だから変に意識して先生を避けてしまう。
そんなの浅木先生だっておかしいと気づかないはずもなく、ちゆきが避けている理由にも見当をつけているなんて流石。
でも結局先生の父親とちゆきの母親には関係がないと否定されます。
ただ、先生の態度が少しいつもと違うのが気になると思っていたら、それから先生の方がちゆきを避けるようになってしまうなんて皮肉…。
ただ二人の出会いがオープンキャンパスの特別講義で、先生が「二人だけの約束」なんてキャンディをくれたのはお茶目で素敵でした。
それにちゆきも、先生の実力に太鼓判を押していたとは。
だから、余計に父親の話を蒸し返して嫌われたくないですよね…。
でも、祭りで見知らぬ男性達に絡まれたちゆきを助ける浅木先生が格好良かった!
いつもの大人の余裕が無く、本気で怒っているのが感じられたし。
その後、彼女を気遣って一緒に花火をしてくれる先生が優しくて嬉しかったですね。
合宿が終わると助手の仕事も減り会う機会も減る中、数日分の食事作って先生の自宅に持っていくちゆきが前向きで健気。
助手の仕事と言われれば、先生も断れないですしね。
それに気晴らしで行ったゲームセンターのクレーンゲームで3,000円も使う先生が意外でしたし、後ろからちゆきごと操作してぬいぐるみをゲットしてはしゃぐ先生が可愛いかったな。
かと思えば、バーでは酔ってちゆきの頭を撫でたり、一人称が「私」から「俺」になってるし。
先生もちゆきに対して生徒以上の感情を持ったよう…?
ちゆきも、彼女に嫉妬している女子大生との仲を取り持ってくれた彼に特別な感情を意識して、徐々に距離が縮まっていくのが微笑ましかったですね。
だからそんな時に先生から語られた真実には、正直驚きました。
まさか先生の母親が心を病んでいるとは…。
それが原因で彼の両親は離婚し、傷心の父親を支えていたのがちゆきの母親で…。
つまり、浅木先生とちゆきは兄妹だったんですね…。
嘘をついていたから、合宿の終わり頃か避けていたのか…。
先生が打ち明けてくれたのは、ちゆきが前向きに自分の夢を叶えようとしているのと、オープンキャンパスで会った時に、彼を救っていたから。
でも彼女にとっては父親の正体よりも、先生との血の繋がりのほうがショックで、可哀想でしたね…。
そんなちゆきが大学を休むと、心配して先生が彼女の家を訪ねてくれて、教え子以上の感情を抱いているし妹として見てられないと告白してくれたのは嬉しかったです。
それにちゆきも同じ気持ちだから、好きだと告白して。
ちゆきに付き添う先生が、寝ている彼女の頬にキスしたのには、腰が砕けました(笑)。
ところがDNA鑑定では、まさかの兄妹ではないという結果に小躍り(笑)。
どうやら、浅木先生の父親の親友と母親の間に出来たのが先生で、ちゆきとは血の繋がりがないことがわかって一安心。
先生は複雑でしょうけど、でも父親の愛情は本物だから。
そしてちゆきもまた、彼女の母親が本当に愛されていたと知って、先生の胸に飛び込んだシーンは泣けました。
そして彼女を騙してキスした先生もお茶目で素敵。
そうして一年後、付き合っていることを内緒にしている二人ですが、ちゆきは浅木先生の弟子として就職。
二人の呼び方も「詠一郎さん」「ちゆき」と変わって新鮮ですね。
ちゆきの部屋で執筆をしている先生に、後ろから抱きついてキスするちゆきに、足りないから「ちゆき。もう一度」とおねだりする彼の笑顔にやられました。
総評
システム
安定のオトメイトシステムで、クイックセーブやロードなど、快適にプレイ出来ました。
また、全体的に淡い色彩が作品に合っていて、シンプルなUIも単純で使いやすかったです。
美麗なグラフィックやイベントCGも安心して鑑賞できました。
そしてこのゲーム最大の特徴のプリデンドタイム。
決まった時間内に選択肢を選ぶか、選ばないかで、エンディングにかかわってくるのですが、この最中はクイックセーブや普通のセーブも出来ないため、結構苦労しました。
一応プリデンドタイムの前に、セーブするかどうか聞かれるので、しておいたほうがいいと思います。
また、バックステージでは裏話的なショートストーリーが読めますし、プロフィールなどオマケ要素も充実。
ショートストーリーでは、あの時はこんな事を考えていたのかと中々楽しめました。
プロフィールも音声が入っていて、丁寧に細部まで作られていました。
攻略順
浅木先生は攻略制限があるので最後になりますが、他の4人には特にネタバレ的な要素はないので、誰からプレイしても大丈夫だと思います。
ちなみに私は、春三→数馬→由稀人→理玖→浅木先生の順番でしたが、全く問題ありませんでした。
あとこの順番だと、微々たるものですが糖度が上がっていく感じがしました。
あくまで私個人の感想ですので、参考程度になさってくださいね。
糖度
糖度はどちらかというと高めでしょうか。
一応そういう行為の描写もありますし。
もちろんはっきりとではなく、セリフと朝チュン的な描写ですけど。
キスシーンはどれも美麗でロマンチックで素敵でした。
好きな方には刺さると思います。
ですが肌色が好みの方には物足りないかもしれませんね。
とは言え、偽りの恋から本物の恋へ変わっていく過程はとても丁寧で自然に描かれているので、大抵の方は満足できるのではないでしょうか。
まとめ
ニセモノの恋人役から始まる恋。
まずこの設定に興味を持ちました。
どんなシチュエーションでニセモノの恋人になって、どんな過程で本物の恋人になるのか、ワクワクしませんか?
ヒロインのちゆきは、脚本家だった母親の影響で、自身も脚本家を目指していますが、父親は誰かわからない。
ところが偶然携わることになった映画の助手の仕事で、父親の手掛かりになりそうな関係者の息子たちと接触します。
つまり、この物語はちゆきの父親捜しでもあるんです。
ちゆきは真面目で責任感が強く、気遣いのできる女の子。
恋をしたことがなくコミュ障ですが、脚本家の勉強も映画の助手の仕事も一生懸命な女子大生で好感が持てます。
攻略中も、彼女だから素直に応援したくなりました。
攻略対象は5人ですが、浅木先生は他の4人に比べて短め。
ですが全く物足りないと言うことはなく、私は存分にその世界感にはまりました。
攻略対象それぞれの設定が良く練られていて矛盾も特になく、恋愛も丁寧に描かれているし、何よりちゆきの父親捜しという謎解きもある面白さ。
バッドエンドも含め、人が死んだり残酷な描写は一切ないので、そういうのが苦手な方は安心してプレイできると思います。
また現代もののラブストーリーが好きな方にもオススメです。
逆に異世界ものや重いシリアスな話などが好きな方には向かないかもしれません。
気になる方はぜひお手に取っていただけると幸いです。
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