ようやっとクリアしました!いや〜面白かった!
本当に終わってしまうのがもったいないくらい濃密なプレイ時間でした!
体験版の感想でも書きましたが、まるで動くコミックのような画面構成。
※体験版の感想はこちら↓
コミックなのでコマ割りがあり、これがまた見せ方が上手いんです!
更にスピード感と臨場感に溢れた展開で、物語の世界にどっぷりハマってしまいます。
おまけに序盤から張り巡らされた伏線に、散りばめられたヒント、そして終盤のドンデン返し!
この辺りのさじ加減がまさに絶妙!
些細なことだけど妙に引っかかる出来事や、繰り返しあらわれる手のイラストなど、これらは一体何を意味するのか。
謎の解明に徐々に近づくたびに、グイグイと引っ張られるストーリー構成。
そして、体験版プレイ時では想像も出来なかった予想外のドラマチックな展開に、思わず涙が止まりませんでした。。
※ネタバレを含みますので、読まれる際はくれぐれもご注意ください。
笑って泣けるハードボイルド
簡単に言えばそういうゲームかな、と思います。
ですのでいわゆる乙女ゲームのような恋愛要素はありません。
淡い恋心のような描写はありますがそのくらいで、これもまた丁度いいバランスなのです。
男たちの熱い友情と信頼と絆の物語。
まさにこれに尽きます。
ただ、それだけではないんです!
魅力的なキャラクター達と会話のセンスが素晴らしく、また随所に盛り込まれているギャグも面白い!
そこに声優さんの演技が相まって相乗効果を生み出し、テキストだけでは伝わらない微妙な感情の表現が存分に伝わってきます。
今回、主役ルークの木村良平さんの演技には、ものすごく感情移入させられてしまいました。
途中から木村さんということも忘れて、ただただルークとして認識していましたし。
他のキャラクターも同じで、特にBONDチームの面々については声優さんの存在を忘れたほど。
コーエーテクモのルビーパーティ監修だけあって、キャラクターが個性的で立っているシナリオに見事にやられた感じです。
キャラクター&バディ
ルーク
誠実で真面目で正義感あふれるヒーロー。
キザというかクサイセリフを臆面もなく本気で口にする暑苦しい面もありますが、真っ直ぐで真摯な姿勢には彼の信念が感じられます。
また、人の良さや相手を気遣う優しさがルークの持ち味。
どうしたらこんなに真っ直ぐで良い人に育つのだろう?と思った時、やはり育った環境の良さを伺わせますが。。
また、BONDチームの中では一番の笑わせキャラ(笑)。
随所にルークのツッコミやいじられる様子が入るなど、いい意味で清涼剤になっています。
犬顔のせいか、犬に好かれたり、犬扱いされたり(笑)。


こんな愛嬌のあるルークだから、皆から慕われるのでしょうね。
物語終盤では、アーロンとの意外な関係が明らかになり、更に絆が深まる様子に胸を打たれました。
又、モクマとルークのバディには食のエピソードが多く、ルークの甘い物好きな一面と「うまい!」の一言に何度も食欲をそそられました(笑)。
後半、ルークとモクマ、チェズレイの3人が危機を乗り越え再会するシーンには思わず涙が。。。
アーロン
序盤ではとにかくガサツで粗暴で好きになれなかったアーロンですが、クリアした今となっては、もうめちゃくちゃ格好良くてイイヤツ!
その男気に惚れました!
ルークと同じくらい他人を放っとけないくせに、照れ隠しなのか素直に言葉に出せないアーロン。
言葉に出せるのがルークなので、この二人は本当に相性ピッタリなんだと思います(笑)。
ルークもクサイですが、アーロンも大概クサイセリフを吐くこともありますしね。
「一緒にヒーローやってやるよ」には込み上げるものが。。
この二人のルーツを知ったあと、何人たりとも踏み込めない二人の絆の深さに胸が熱くなりました。
又、モクマには一目置いており、とにかく勝負を仕掛けていく姿にモクマが少々気の毒に。
でもなんだかんだ言いつつ相性はいいのでしょうね。
逆にチェズレイとはお互い犯罪者同士であるのものの、お互い同士を毛嫌いしている様が面白かったです。
最後、無事アラナを救出したアーロンは、今まで見たこともない真摯な姿で感動しました。
アーロンが最も大切にしている家族のアラナ。
この二人の関係性もとても温かく、アーロンの力が抜けている感じがすごく好きです。
又、 ルークは犬に好かれますが、アーロンは猿に好かれるところもツボ(笑)。
モクマ
普段冴えないけれど人当たりがよく憎めないおっさんのモクマですが、12章で一変!
めちゃくちゃ渋くて格好良いおじさんに華麗に変身します!
モクマが抱えていた守り手としての深い傷と思いの強さ。
隠しきれない正義感。
だからこそ、大人の包容力と魅力に溢れるキャラクターなんだと思います。
時折見せる真面目モードのモクマは、普段のおちゃらけモードとは違い、頼り甲斐のある忍びです。
ナデシコさんもそんなモクマの魅力に惹きつけられたんだろうな〜。
この大人の二人のやり取りが本当に素敵でしたね。
チェズレイとは初めは因縁をつけられたような感じでしたが、徐々にお互いの絆を深めていく描写が本当に丁寧で、ルークとアーロンに負けないくらいの信頼関係が見て取れました。
又、アーロンにも絡まれながらも大人の対応を見せるモクマ。
余裕が見えてますます好きになりました。


チェズレイ
4人の中で唯一の美形(笑)。
変装術に長け、催眠と人心操作を駆使する詐欺師。
DISCARDのボスと因縁があり自分の復讐を果たす為、初めはルーク達を利用しようとしていたのですが、共に行動するうちに徐々に変化が訪れます。
チェズレイはその生い立ちも性格も立場も一番特殊で、常に一歩引いて全体を把握している冷静さと、モクマに対する異常なほどの執着心などギャップがありすぎなキャラクターです。
特に美形なだけに、その表情のギャップには天と地ほどの差が(笑)。
ですが、本当は心根が優しいくせにワザと毒舌を吐いて真意を隠そうとする、天邪鬼なところも。
モクマに対しては、終盤心を開いたくせに相変わらずの毒舌でしたが、本当に二人の絆が強くなったのには良かったなと素直に嬉しかったです。


また、ルークを見る目がまるで母親のようで微笑ましかったですね。
上記4人以外にも、チームBONDを束ねるクールビューティのナデシコさん、歌姫スイちゃん、コズエさんを筆頭にしたマイカの人々など魅力的なキャラクターがたくさん登場します。
私は中でもナデシコさんがお気に入り。
癖がありすぎる4人をまとめる堂々たる態度に力量、ナイスバディで色っぽいのに凛々しい立ち居振る舞いに、一瞬で虜になりました(笑)。
過去にモクマと出会った頃は嘘が苦手だったのに、「いつのまに嘘が上手になったの?」なんてモクマとの会話もとても素敵です。
スイちゃんの第一印象は、吊り上がり気味の目に冷たい態度であまり良くなかったけど、本当はシャイでとても優しい女の子。
あんな事があったのに、うずくまる事なく前を向いている、とても強い子でもあります。
最後にルークと別れるシーンは、珍しく大人なルークと可愛らしいスイちゃんが微笑ましくて癒されました。
システム
ゲームはミッションと呼ばれる章立てで、まるでコミックスの表紙のように表示されるのがオシャレでセンスがあるなと思いました。
又ミッションを開始するとコミックスのイラストも表示されて、本当にマンガを読んでいる気分にさせられます。


システムはシンプルな画面表示で、操作もシンプル。
ただ、いわゆるクイックセーブ・ロードがない為、複数の選択肢から選ぶ際、いちいちメニュー画面を開いてセーブロードが面倒でした。
又既読スキップ機能もあるのですが、選択肢や捜査パートなどまで一気に飛んでしまう為、ストーリーの流れがわからなくなることも。
まぁ、やり直す際には、便利ではあるのですが。。
捜査パート
バディを選択し、潜入の際必要になる情報収集が目的の聞き込み捜査を行うパート。
何も考えなければあっという間に終わってしまうのですが、バディエピソードを閲覧する為に、決まった人物やバディで聞き込みをする必要がままあるため中々一筋縄では行きません。
効率よく回る為に、バディの組み方やルートを事前に確認するのですが、多少無理やりな感じのする組み合わせと場所があった気がします。。
ですが慣れるまでは面倒でしたけど、慣れれば組み合わせなどを考えるのも割と楽しめました。
潜入パート
無事に捜査パートで情報を入手すると、潜入パートに突入します。
ここでは単純なアクション要素があるのですが、ミッションのランク難易度に差がありすぎる気がします。
特にアクションパートのある章では、苦手な人には高ランクが取りにくいです。。
このアクション、失敗するとヒーローゲージが減ります。
特にイアンやフウガなどのボスとの対決は難しい。。
アクションが苦手だと、まず初見でSランクを取るのは難しいかと。。
一応救済措置なのか、間違うと少し易しくなってやり直しができるようになりますが、それでも容赦なくヒーローゲージが減って行きます。
せっかく捜査パートで満タンにしたヒーローゲージがどんどん減っていく様子は、モチベーションが下がりまくり。。
これ、減らない救済措置も欲しかったです。
それでも何とか頑張って、やり直しを数回行って、何とかSランク状態を保ってきたのですが、ラストのミッション18は、難しいし長いのでやり直しが面倒すぎて始めて挫折。。
唯一Sランクが取れず、Aランクとなりました。。
Sランクを取ると見られるサイドエピソードはどうしても見たかったので、YouTubeに上がっていた動画を拝見させていただきました。。
見られて良かった(泣)。
あ、潜入パートの前には、セーブデータを取っておいた方がいいです。
違うバディでは見られないエピソードがあるので。
私は事前に二つセーブデータを作って、片方クリアしたらすぐにもう片方でプレイしました。
謎解き選択肢
こちらは割と簡単でした。
忘れてしまっても過去を振り返るで確認できますが、ヒーローゲージを消費するので、なるべくセーブ・ロードで選択した方が安全です。
多少面倒ですが・・・。
エピソード
何と言ってもこのエピソードが秀逸すぎ!
バディごとのエピソードが見られるものと、他のキャラクターのエピソードが見られるものの二種類。
いずれも笑えるものから泣けるものまで仲間との絆のエピソードで、ストーリーを補完しているものばかり。
ただ先にも述べたように、ヒーローゲージを貯めてSランクにしないと見られないものもあります。
色々なエピソードがありどれも素晴らしいストーリーなのですが、まさかノボルの話に涙するとは(笑)。
クリア後のエピソードには事件解決後の皆の様子が見て取れて、相変わらずの様子に嬉しかったし、絆が繋がっていることに心が温まりました。
隠しエピソード
ミッション18をクリアし一定の条件を満たすと、今まで開けなかったエピソードが見られるように。
どちらかと言うとif というよりよりも真相に近いのでしょうか?
通常ルートよりもハッピーエンドという印象です。
注意点として、途中で先のエピソードが見られなくなります。
エピソード中にヒントが出てるのでそれを頼りに進むのですが、「誰」かはわかっても「どこ」かがわからなく、散々苦労しました。。
ですが最後の謎を解いた時、「ああ、なるほど」と感心と感動が同時に押し寄せました。
この辺の演出が本当に上手い!
その後、涙無しでは見られないストーリーが続きます。
やっと涙も落ち着いたかなと油断したところ、最後の最後でまたしてもルークにやられてしまいました。。
ルーク、君はどうしてそんなにいい奴なんだ・・・。
まとめ
ストーリー全体を通して、絆がテーマになっています。
性別や年齢を越えた絆やつながりには胸が熱くなりました。
中でもやはりルークとアーロン、モクマとチェズレイは格別!
また、ルークとモクマ、ルークとチェズレイなどのバディもそれぞれの味があって、見ていて飽きませんでした。
ミッション18の捜査はまさに絆の集大成。
この聞き込みの会話だけでも思わずウルッとしてしまいました。
いろいろな絆があり、それぞれのルーツがある。
誰かの絆やルーツに想いを馳せる時、きっと涙が溢れ止まらないことがあると思います。
このコロナ禍の時代だからこそ大事なものに気づかせてくれる、そんな良質な物語でした。
男たちの熱い友情と絆に感動したい方、笑って泣いてスッキリしたい方、その他たくさんの方にプレイしていただきたい作品です!
まずは、体験版(本当に序盤ですが)から始めて、気に入ったらぜひプレイして欲しいです。
そして、続編を希望します!
もっと彼らの活躍がみたい!
チームBONDがいろんな犯罪や事件を解決していく、そんなシリーズができたら最高です。
最後に。。。ここまで長々と読んでいただき、どうもありがとうございました。
(C)2021 Nintendo / KOEI TECMO GAMES CO., LTD.