まさかこんなにハマるとは予想だにしていなかった『ピオフィオーレの晩鐘』。
とうとうと言うかやっとと言うか、ついにFINALEルートまで来てしまいました。
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攻略順感想
※ネタバレを含みますので、読まれる際はご注意ください。
FINALE・アンリ
途中まではギルバートルートで進めていくため、話の重点はやはり「偽札の贋造」となります。
ギルバートルートでは、ギルの冤罪の証明と裁判の勝訴が話の軸でしたが、こちらはそれらの事件の黒幕をあぶりだしていくストーリー。
そのためか、ギルバートルートにはなかったイベントがちょくちょく挟まれます。
さて、隠しキャラ扱いのアンリですが、登場した時からなにやらいかにも曰くありげなこの方。
声で正体には気づくものの、あまりにも違う両者のテンションに正直とまどいました(笑)。
リリィに対して興味を持っているのはわかるのですが、会って間もないのにリリィがホイホイとデートの誘いについていくのにはちょっと「おいおい、大丈夫か!?」となりました。
アンリに関しては、イベントやMSがちょくちょく入るので彼の暗躍具合がわかるのですが、リリィとの絡みがあまりないせいかちょっと置いてけぼりな印象。
いろいろと調べていくうちにアンリの正体や生い立ちについてわかってくると、リリィの気持ちにも段々変化が訪れていきます。
この辺り、もちろんアンリの過去には同情するし気の毒だと思います。
復讐についても、肯定はできないけれどある程度仕方ないのかも?と納得もできます。
ですが、アンリを許すと言って、最後に燃え盛るカジノへ向かったリリィには、ちょっと気持ちが追い付かなかったです。。
と言うか、アンリとリリィの出会う機会が少なすぎると思うのですよ。
確かにアンリの過去を洗い出しはしましたが、それでもあの炎の中に飛び込むだけの理由というか説得力に欠ける気がしました。
もし理由をつけるなら「聖女」だから?
もしくは「聖母マリア」のような慈悲の心?
そんなところでしょうか・・・。
いずれにしてもただの同情ではないことは確かなのでしょうが、ではどうして?の部分が、読解力のない私には理解できませんでした。。
とは言え、復讐に燃えたアンリには正直あまり惹かれなかったものの、逃げ出したあとの彼には少なからず魅力も感じるようになりました。
元々の彼は、辛い過去がなければきっといい人なんだよね、と感じられることができましたから。
おまけに、ラン曰く背も高くて割とイケメン、役人になってのし上がれるくらい頭がよく、数々の策略を練られるくらい機転が利くとなれば、きっと普通の生活を送っていたらモテモテでしょう(笑)。
フランスの教会で孤児を引き取って暮らす様はオルロックにも似ていますが、彼と違ってこちらは追われる身であり罰を受けるという十字架も背負っているので、完全に安心とは言えないでしょうね。
ですが、今まで過酷な過去を背負って生きてきた彼には、つかの間でもリリィとの生活で安らぎを得てほしいと心から願ってしまいました。
FINALE・大団円
ギルバートルートの流れを継承しているため、各マフィアが協力体制にあり全体的に明るいストーリー。
最後の方でアンリルートから分岐します。
ギル以外の各々のルートが、割とシリアスで殺伐とした雰囲気が多かったのに比べると、一番安心してプレイできるルートではないでしょうか。
ギルの時にも思いましたが、ところどころに笑える要素がちりばめられているのも楽しかったです。
このルートでもとにかく楊がいい味出しているのですよ。
退屈しのぎといいながら教会にわざわざ立寄ったり、ディレットーレの部屋に忍び込んで写真をゲットしてきたり。
ボス同士の会談のさ中でも、ちょいちょい面白い発言をしてくれるので、本当に最後まで飽きませんでした(笑)。
特に楊と二コラの攻防(?)は、リリィが思わず「怖いからやめて」とお願いしたくらい、遠回しな嫌味の応酬で大爆笑でした。
他にもリリィが楊に年齢を聞くところもめちゃくちゃツボでしたね。
楊の「俺をいくつだと思っている」という呆れ気味のセリフにも笑わせてもらいましたが、リリィの「楊の肌がきめ細かくてキレイ」と表現しているのにも笑いました。
やっぱり毎日食べている中華料理のせいかな?と思ったり。
楊だけでなく、双子のハチャメチャぶりやリーのセリフなども面白くて、老鼠の面々が明るい雰囲気の中で生き生きしていたので嬉しかったです。
ダンテとは、楊が盗んできた写真の人物について探っていくことになるのですが、先代の鍵の乙女についての情報が浮き彫りになっていく過程にどんどん引き込まれました。
途中で、ジュリアにコーヒーを入れてもらうシーンでは、リリィと一緒の為か、頑なにエスプレッソを頼むダンテに思わずほっこり。
一生懸命マフィアとしての矜持や面子を保とうとしているのですが、どちらかというとリリィに対してカッコつけたかったのが丸見えで、こういうところがもう可愛くて仕方ない(笑)。
こういうダンテの可愛さは反則ですよね。二コラがからかいたくなるのもわかる(笑)。
このルートで感じたのは、何だかんだ言いつつみんなリリィが好きなんだということ。
マフィアの会合にリリィが出席するのもそうだし、意見を言ったり逆にいろいろと教えてもらったり。
このルートのリリィは、きちんと自分で考えることができ、また話を理解できる賢さがあって好きでした。
そいういう聡明な部分と、リリィ本来の優しくて思いやりのある性格からみんなが大事にするんでしょうね。
オルロックなんて護衛だけじゃなく、教会の仕事を手伝ってますけど楽しそうだし。
何かオルロックルートよりもこちらの方が絶対幸せだよね??
ギルだってさりげなくしかも何かとリリィに気を遣っていますしね。
そう言えばギルが教会に来た時、双子がゴマ団子を作ったところはほのぼのして良かったです。
見た目が紫の謎の物体があっていかにもな感じなのですが(笑)、意外とおいしいようですね。
こういう日常の何気ない出来事が本当に幸せだな~と感じさせてくれました。
二コラルートと楊ルートではそれぞれゲスの極みのようだったロベルトとリーも、ここでは好感が持てるし協力的ですし(笑)。
物語の後半では、黒幕の正体が判明したものの、その暗躍によってギルの裁判の負けが確定となっていると楊から告げられます。
そうして、カジノの襲撃へとつながっていくのですが、、
ここまであまり二コラがリリィに関わってこなかったのが一抹の不安でしたが、最後にやっぱりね・・と。
色男というだけじゃなく、さすがファルツォーネのアンダーボスだけあってこういうところは切れるし行動力もあるのですが、単独行動は心臓に悪いからやめようよ(笑)。
リリィも頑張って二コラに協力をするのですが、BADエンド回収もできるルートなので、最後までハラハラドキドキでした。
ギルバートルートではアレだったし・・(泣)。
こんなにリリィが頑張ったんだから、もう少しリリィに対して優しくしてもいいんじゃない?などとついつい二コラルート大好きの私は思ってしまいました(笑)。
結局、この二コラとリリィの活躍によって偽札製造工場の場所が明らかとなり、カジノ襲撃と工場襲撃が行われ、黒幕を追い詰め事件は終息します。
エンディングの後は教会でのクリスマスミサの話。
あの楊でさえミサに参加(笑)。
ここでのリリィと楊の会話がとても可愛らしくて大好きです。
また外に出て雪が降る場面での、マフィアの面々のやり取りが面白すぎて(笑)。
本当に和やかで幸せなクリスマスの風景で、まさに大団円にふさわしいエンディングでした。
全てのルートをクリアしましたが、いや、もう本当に楽しかった!
終わってしまったのが残念で仕方がないです。。
続編への期待がますます膨らみますが、その前にswitch版の追加要素を堪能したいと思います。
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★ 『ピオフィオーレの晩鐘 -Episodio1926-』攻略感想はこちら↓
※2020/12/23修正済み